私は2015年の4月から東京学芸大学(以下、学大)の大学院に通っていました。正確には、教育学研究科音楽コースという名前です。
そういえばYouTubeに動画をアップし始めたのも大学院に入ってからのことでした。東京に上京してきて初めて住んだ、国分寺の1Kアパートでの撮影です。
大学院での話
大学院では学部の時と同じように作曲や楽曲分析をしたり、指揮を振ったりチェロを弾いたりとしていました。
学部としては教育に関する内容がメインだったはずですが、一応作曲専攻という扱いだったので修了制作にあたる曲を用意して気持ち程度の副論文を書いてきました。
副論文についてはあまりにもクオリティが低かったので、未来永劫後悔することはないと思います。興味のある方は学大の図書館の閉架書庫から引っ張り出してきてください。
学大の学部は教育学部なので、先生になりたいと思って入学する人がほとんどです。教育系の授業はもちろんですが、各教科についての専門性の高い授業を受けることができます。
教育大は音大ではないから、と思われることがありますが、学大の教授陣は教育者であって、同時に前線で活躍する音楽家でもありました。
学大ではせっかく学費を払うなら、という気持ちと、外部からの入学だったので友達を増やしたいという気持ちから、合唱、ピアノ、オーケストラ、楽曲分析、音楽教育、和声、英文読解などかなりに授業に潜入してきました。
ただ、半期で受講できる授業数には限りがあったので、わざわざ先生の研究室を訪ねて聴講のお願いをしたこともあります。今考えてみるとかなり勉強熱心だったと思います。
あまりにも多くの授業を受けていたので、作曲はほとんどすることができませんでした。大学院在学中まとまったの次の曲だけ、と言っても過言ではありません。
上の曲は木琴にものすごく強い残響をかけています。私が大学院で研究しようと思ったことは「生楽器と電子楽器を合わせた創作」だったのですが、残念ながら専門の先生はいませんでした。
結局一人でホールを借りてピアノにマイクを突っ込んだり、シンセサイザーを爆音で鳴らしたり、ギターをパソコンに接続したりしていました。
なかなかモチベーションを保つことができず、専門性も身に付かなかったので、国立音楽大学の萊先生を紹介してもらい、研究室にお邪魔していました。
この時に「電子音楽をちゃんとやるならMacがいい」と勧められてappleにお金を落とすことになります。
ほんの数ヶ月でしたが本当に楽しい期間だったので「もし国立音大に行っていたら…」ということも頭をよぎることがあります。
もうまもなく30歳になろうとしていますが、まだまだ学び直してもいいかなって思っています。先立つものがあれば、の話ですが…
2024.10月追記:ゆうに30歳を過ぎましたが、かつてと同じ気持ちを持ってアカデミズムに浸るチャンスを虎視眈々と探しています。
「こんな内容を扱ってほしい!」というリクエストがありましたら、こちらのフォームから入力していただけたら、ふとした時にまとめるかもしれません。