まず、先入観なしにこの曲を聴いてみてください。グレツキ作曲の「交響曲第3番」より第2楽章です。
ヘンリク・グレツキはポーランドの現代音楽作曲家です。今回聴いてもらった交響曲第3番は1990年代に世界中で流行っていたようです。
その時に流行っていたというCDを知り合いから頂いたので僕の家にもあります。
僕は1992年生まれなので、どういった状況だったのかは分かりませんが、現代音楽としては確かに聴きやすい曲だと思います。
…という話は正直どうでもよくて、この曲の冒頭部分、主に弦楽器の音が聴こえてくる部分の綺麗さといったらたまらなくないですか。
コードでいうとA・C#m・Bmが順番になるのですが、ピアノのペダルを踏みっぱなしにしている時のように、前の音が伸びっぱなしになっています。
なので、各コードに含まれているラ・シ・ド#・レ・ミ・ファ#・ソの音が同時になっているんですよね。
僕も同じ音を使った曲をひとつ作っています。ソプラノとエレクトロニクスのための”polychrome…”です。
この、隣合った音がいっぺんになる響きはトーン・クラスターと呼ばれるているんですが、この技法が使われた有名な曲があります。ペンデレツキ作曲の「広島の犠牲者に捧げる哀歌」でしょうか。
最初から弦楽器「ギャァアアアァァアァア〜」って鳴っていますね。ちなみに僕はほとんど聴かないです。
さて、話はグレツキの曲に戻るんですが、歌が入ってくる部分の響きもまた素敵ですよね。歌詞の内容は分かりませんが、地をはう霧のように鳴り続ける和音との組み合わせは最高です。
他の楽章もとても綺麗なので、時間のある時に聴いてみてくださいね。ちなみに、1楽章は全編カノンになっています。
そういえば、グレツキの名前のつづりを調べるのにWikipediaを見ていたら見覚えのある名前が…(僕の先生です)
「こんな内容を扱ってほしい!」というリクエストがありましたら、こちらのフォームから入力していただけたら、ふとした時にまとめるかもしれません。