2021年の頭にモジュラーシンセを手に入れて以来沼にハマってしまい、今では秋月電子でパーツを買って電子工作をしたり、シンセサイザーを自作するべく勉強を始めたりするようになりました。
さて、電子工作頑張ります pic.twitter.com/zEnaJ6xCZ1
— (作曲家)よしたく(先生) (@yoshitaku_p) January 4, 2021
モジュラーシンセサイザーは1つ1つの値段こそ高いですが、普通のシンセサイザーとは違った創作意欲をかき立てるとてもいい機材だと思っています。
今回はモジュラーシンセ初心者が、モジュラーシンセとは一体どんなものなのか、どう始めればいいのかをまとめてみようと思います。
そもそもこれは何?
簡単に説明すると役割が分かれているモジュールを組み合わせて音やパターンを鳴らすシンセサイザーです。
この動画では、縦に走っている銀色の線と線の間にあるのが1つのモジュールで、ツマミを動かしたりパッチケーブルを繋いだりして音を鳴らします。
カラフルなケーブルが複雑に絡まっている様子は、さながら映画とかで見る爆弾の中身のようでもあります。
それぞれのモジュールは音を出すだけのもの(オシレーター)や音量を変えるだけのもの(アンプ)など、1つでは役に立たないようなものが多く、それらをパッチケーブルで繋いで組み合わせて使います。
各メーカーがそれぞれ特色の異なるモジュールを作っていますが、規格の同じものなら連携して使うことができます。
YouTubeでのデモ動画を見ると、むしろ同じメーカーだけで揃えることのほうが少ないのかもしれません。
モジュラーシンセで何ができる?
パソコンがない時代の作曲家は、このシンセサイザーの音をテープに録音して曲を作っていました。
今でももちろんできますが、DAWやプラグインを使った作曲に比べるとかなり人口が少ないと思います。
一方で、ソフトウェアシンセサイザーと違って複数のパラメーターをリアルタイムに変えることができるので、ライブで使うのに適しています。
シンセサイザーのそれぞれの役割について説明します。
VCO
音を鳴らす部分です。正弦波、三角波、矩形波、ノイズなど、さまざまな音色の音を鳴らすことができます。
VCF
音色を調整する部分です。ハイパスフィルターとローパスフィルターがあり、それぞれで音色を変えることができます。また、フィルター自身を発振させてVCOのように使うこともできます。
VCA
音量を調節する部分です。音の立ち上がりや余韻の長さを調整することができます。
CV gate
シンセサイザー同士をコントロールするための規格で、CVは音程を、gateは音が鳴るタイミングをコントロールします。
KORGのMS-20 miniはこれらの基本機能を持っているのに5万円以下で買うことができて大変お得です。インテリアとしても映えるので、1家に1台導入することをお勧めします、
ただ、MS-20 miniがモジュラーシンセではないため、機能の入れ替えや拡張をすることができません。
モジュラーシンセだと同時に鳴る音数を増やしたいとか、このフィルターを使いたいとか、そういうカスタマイズをすることができます。
例えば私のBehringer system 15はオシレーターは3つ、ハイパスローパスフィルター、ノイズジェネレーター、シーケンサーなど機能が盛りだくさんです。
モジュールごとに特徴があり、少しだけ他の機能を持っていることもあります。あとは、自分の持っているケースにどういれるかを考えてセットを組みます。
どこから始めた方がいい?
一つ一つの値段が高いのであまり失敗したくないと言う人も多いと思いますし、かくいう自分もその一人でした。
もし買うなら多機能のものがいいと思いますが、それでもまともに使えるように揃えるには5~10万くらいかかる印象です。
個人的にはモジュラーシンセに急に最初から入るよりは、安いセミモジュラーから入るのがいいんじゃないかなって思っています。
機材を買っても大きく値崩れすることはないのでどんどん機材を入れ替えていくことをお勧めします。
KORG MS-20 mini
上でも紹介したコルグのシンセサイザーです。鍵盤もついているので単独で使うことができますし、将来モジュラーシンセと組み合わせても使えるパッチングできる部分があります。
中古なら3万円程度で買うこともでき、かなり導入しやすいと思います。
BEHRINGER Model D
ここ数年でベリンガーが多種多様なモジュラーを作っています。クローンはもちろん、オリジナルもあり、値段がかなり安いので、ここから入るのもお勧めします。
KORG volca modular
少しおもちゃっぽいですが、こちらもコルグのモジュラーシンセサイザーです。電池駆動もでき、スピーカーも内蔵しているのでどこにでも持ち歩いて音を鳴らすことができます。上のシンセとは違って、西海岸系の音作りになるので、少し使い勝手は変わると思います。
VCV Rack
無料のソフトで、かなり多くのメーカーのシンセサイザーを使うことができます。こちらからダウンロードすることができます。
ちなみに、私は制作では使っているのですが、ライブに持ち出したことはまだないので、近いうちスタジオとかで爆音で鳴らしたいと思っています。ライブのお誘いお待ちしています。
「こんな内容を扱ってほしい!」というリクエストがありましたら、こちらのフォームから入力していただけたら、ふとした時にまとめるかもしれません。