合唱指揮

合唱コンクールで指揮を振ることになった中高生のための「超重要テクニック」

こんにちは、よしたく先生です。

この文章は、主に合唱コンクールで初めて指揮を振ることになった中高生のために書いています。

★想定している読者
合唱コンクールの指揮を任されたけど、何をどうしたらいいか分からない人
学校の先生の言うアドバイスの意味があまり分からない人

これまでもYouTubeチャンネルには動画をアップロードしていたのですが、「動画の量が増えてしまった上、指揮を体系的に学べる動画がまだ多くない」と言うことで、文章で少しずつ解説していくことにしました。

他の楽器や歌と同様、指揮法はそう簡単には身に付けることができません。

繰り返し練習をし、指揮を振れる方や演奏する人に実際に見てもらい、アドバイスを参考に練習をして、少しずつ上達していきましょう。

練習初期は特に、鏡の前で練習をして形を整えたり、自分の指揮の動画を撮って客観的に見たりして見ましょう。

もし本を読んで勉強するとしたら…

斎藤秀雄著「指揮法教程」
非常に有名な斎藤指揮法の本です。昔の本なので言葉遣いや写真が古い感じはしますが、日本で指揮を勉強した人なら知らない人はいない、というレベルの本です。

山本訓久著「新版 学ぼう指揮法Step by Step」
僕が大学院で教えてもらっていた山本先生の本です。上の本よりは読みやすく、曲の例もより身近な曲が多いので(僕は持っていませんが)オススメです。

すぐに直せる超重要テクニック集

前後・左右に揺れない

公式ラインで動画を送ってくれる中高生に対して、最も指摘しているのがこれです。

振っていて気持ち良くなって揺れているのか、意識せずに揺れているのか分からないのですが、とにかく揺れています。前後にも揺れます。

揺れると指揮の形がゆがむだけではなく、歌う側が腕の動きよりも頭や身体の他の部分に気を取られてしまいますから、足を肩幅に開いてしっかり立って指揮を振りましょう。

ちなみに僕は審査員として合唱コンクールに関わっていることもあるのですが、揺れていると「あ〜指揮者揺れてんな〜」以外の感想が出てこなくなります。歌も頭に入ってこなくなります。

★左右の手を交差させない

交差させると、指揮の形が分かりにくくなってしまいます。

★膝を曲げたり、前かがみになったりしない

打点の高さが変わってしまって、指揮の形がゆがんでしまいます。

★左手を無理に使おうとしない

指揮を振る時にはよく右手は拍を、左手ではニュアンスを伝えるための動きをします。

そのため、学校の先生から「クレッシェンドを左手で表現してみたら」というようなことを言われることがあるかもしれませんが、右手と左手で違う動きをするのは実際とても難しいことです。

もし言われたら「やって見せてください」と言ってみましょう。多分その先生も上手にはできないと思います。

僕自身も、左手で指示を出せるようになるまで数ヶ月はかかりました。最初は特に、右手が左手の動きにつられて崩れてしまったりテンポが速くなってしまっていました。

左手を無理に使って他が崩れるよりは、指揮の形を安定させる方が断然いいので、慣れるまでは右手だけ、もしくは左右対称の指揮を振るようにしましょう。

★余計な動きをしない

★歌う人たちと同じタイミングで息を吸う