楽曲分析

ドビュッシーとケージの「夢」

色々な人の曲を聴いていると、夢をテーマにしているものが目に止まります。「将来叶えたいもの」という意味もありますが、今回は「寝ているときに見ている幻覚」という意味の夢をテーマにした曲です。

まずご紹介するのは、ドビュッシーの「夢」という曲です。

ドビュッシーの曲は他のクラシックの作曲家とは異なる、独特な雰囲気の漂う曲が多いですが、この曲は特に不思議な印象です。

宙にふわふわ浮いているような感じだったり、フランスのオシャレな雰囲気だったり、かと思えば急に日本っぽい雰囲気になったり、目まぐるしく展開が切り替わっていきます。

もしかすると、これがドビュッシーの考える夢なのでしょうか。難しいですね。

もう一曲。きっとドビュッシーを頭の片隅に置いて作ったであろう、ジョン・ケージの「夢」という曲です。

ケージといえば、このブログでも「4分33秒」「ソナタとインターリュード」の記事を書いていますが、こういう曲も作るんですよね。

この曲はペダルを踏みっぱなしで弾く曲で、ピアノ曲なのに楽譜が1段しかありません。使われている音もソ、ラ♭、シ♭、ド、レ、ミ♭の6音のみです。

何とも不思議な音階です。ソとラ♭が半音なので、教会旋法のフリジア旋法のようにも、日本独特の音階のようにも聴こえます。

もやっとした雰囲気の中で、たゆたうような音の流れがたまりません。僕にとってこの曲は、世界で最も好きな曲のうちの一つです。one of the~ですね。

ちなみに、僕にも「夢のまた夢」という曲がありますが、詳細はまたの機会に。

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