今回はたくよしおさんの「さよならは言わない」の分析をしてみたいと思います。
世界的な作曲家であるたくよしおさんが分からない方はこちらをご覧ください。
さよならは言わない 作詞・作曲 たくよしお
桜が咲いて あたたかい香り
春風が吹きぬけ 緑がそよぐ
笑って泣いて ときには怒って
この大切な思い出を 忘れることはない
さよならは言わないよ きっとまた会えるから
今日も明日も 大切なあなたへ
心をこめてありがとう
あともう少しで それぞれの道へ
期待膨らむけど さみしくなるね
壁にあたって 辛くなっても
あの時を思い出して いっしょに駆け抜けよう
大丈夫さ 僕らならきっと頑張れるから
これから少し 離ればなれだけど
また笑い合えるように
さよならは言わないよ きっとまた会えるから
今日も明日も 大切なあなたへ
心をこめてありがとう
桜が咲いて あたたかい香り
春風が吹きぬけ 緑がそよぐ
いい曲ですね。こうもいい曲だと自画自賛しt…おっと、誰か来たようですね。
Aメロ
「あたたかいかおり」って抽象的な表現ですけど、花の香りとか、そういうのがないまぜになって春らしさを演出していると思うんですよ。
「そよぐ」ってとても素敵な表現ですよね。僕の音の原体験が、実家ではいつも聴こえている緑のそよぐ音です。
曲の始まりの部分なので、あまり音が高くありません。「さくらがさいて」のラ♭の音、「あたたかいかおり」のシ♭の音で少しずつ音が高くなっています。
毎回のフレーズの歌い始めは全てレ♭の音から始まっているので、歌いやすいと思います。ちなみに、これはBメロにも引き継がれます。
Db Ab/C Bbm7 Db/Ab Gb Db/F Ebm7 Gb/Ab
Db Faug7 Bbm7 Db7/Ab Gb Gbm6 Db
1段目はカノン進行で、Faug7はセカンダリードミナント、Gbm6はサブドミナントマイナーです。かっこいいですよね。
Bメロ
「笑って泣いて 時には怒って」も、そういう一つ一つの出来事が大切な思い出になるんですよね。僕も中学生くらいの年に戻りたいものです。
音の高さは少しずつ高くなっていきます。ドの音とレ♭の音が順番に出てきますが、歌いやすくするための配慮です。
そして、サビに向かってリズムが細かくなっていますね。
Gb Ab/Gb Fm7 Bbm7 Ebm7 Faug7 Bbm7 Cb7 Abb7(b5)
Gb Ab/Gb F7 Cb Bbm7 Eb7 Bbb7 Ab7sus4 Ab7
フラットが多くなってきて、ダブルフラットも現れましたが、太字のコードは全て「半音上からアプローチするコード」です。名前は分かりませんが、前作「ありがとう」でもちらほら使われているコードです。
サビ
実はこの曲は、サビの歌い始め「さよならは言わないよ」の部分から作られています。なるべく歌詞のイントネーションに沿って、音が選ばれています。
歌詞の中で最も強調したい言葉が「あなた」なので、メロディーの最高音もここに出てきていますね。
音が跳んだり、16分音符が出てきたり、ダブルフラットが出てきていますが、音源を聴くと大して難しくはない部分だと思います。
ちなみに「心をこめてありがとう」の部分は旋律的長音階のように変化しています。
Db Ab/C Bbm7 Db/Ab Gb Gbm6 Db/F F9 Ebb7
Db Ab/C Db7/C Gb/Bb Ebb/Bbb Ab7 Db
残念ながら太字の部分のコードをどう分析すればいいかよく分かりません。分かる方はぜひ教えてください。
まとめ
よくある合唱曲のような雰囲気の曲ですが、分析してみると細かな部分も気をつけて作られていることが分かりました。
ピアノの楽譜は近日中にアップロードしますので、ぜひ弾いてみて、ダブルフラットの読みにくさに悶絶してください。
「こんな内容を扱ってほしい!」というリクエストがありましたら、こちらのフォームから入力していただけたら、ふとした時にまとめるかもしれません。