「DAW」って何? 作曲家が解説します!
音源での作曲をする際に欠かせないのがDAWと呼ばれるソフトです。
皆さんはこのDAWがどのようなものかご存知でしょうか。
概要
DAWとは”Digital Audio Workstation”の略で、パソコン上で録音・編集・加工を行うための音楽制作ソフトのことです。
このソフトを使えば、歌や楽器の音を録音したり、打ち込みでメロディを作ったり、エフェクトをかけて音質を整えたりすることができます。
私はLogic Proを使っていますが、他にもCubase、Protools、Ableton Liveなど、様々な種類があります。
基本的な機能は共通していますが、それぞれの操作感や得意分野が少しずつ異なります。
DAWでできること
①録音・打ち込み・編集
DAWを使うと、マイクや楽器の音をパソコンに録音することができます。
メトロノームの音をヘッドホンで聴きながら何テイクも録音でき、録った音は波形として画面に表示されます。

波形を見ることで、音の鳴るタイミングや音量の大小をひと目で確認できます。
また、MIDIデータをピアノロールと呼ばれる画面に入力することでソフトウェア音源を鳴らすことも可能です。

イメージとしては、カラオケで流れるような打ち込みの楽器音を自在に使えるような感じです。
録音、もしくは打ち込んだ素材は切り貼り・テンポ変更・音量調整・ピッチ変更・エフェクトの付加など、自在に編集することができます。
これらを組み合わせることで自分の理想の音楽を作り上げていきます。一般的に、ここまでの作業を作曲もしくは編曲と呼びます。
②ミックス・マスタリング
パートごとの編集が終わったら、各音のバランスを整えるミックスの工程に進みます。
エフェクトを使って音を聞きやすくしたり、残響を加えたりして全体の響きを調整します。
もしこの時点で大きな問題が発生していると分かったら、この前の作曲段階まで戻って作業を行います。
次に行うのがマスタリングです。これは曲全体の音量や音質を最終的に整える作業で、CDや配信など用途に合わせて仕上げ方を変えることもあります。
最近では、これらの処理を自動で行ってくれる便利なツールも増えています。
iZotope社のOzoneというソフトはその代表的なもので、これを使ったことがないクリエイターはかなり少ないのではないかと思います。
昔はこのようなミックスとマスタリングの作業は分かれていましたが、最近は一人の作曲家が曲を作り切ることが多いので、明確に区別されていないこともあります。
音割れやその他のエラーが起こっていないかを確認し、完成した音源を任意の形式で書き出して作業は完了となります。
まとめ
・DAWとは、パソコン上で音楽制作を行うためのソフトウェア
・録音、打ち込み、編集、ミックス、マスタリングなど1つのソフトで完結する
・自宅でも本格的な曲を作ることができる
最近ではタブレットやスマホ向けのアプリも登場しており、音楽制作は格段に始めやすくなりました。
もし少しでも始めてみたいと思ったら、無料のソフトをダウンロードして遊んでみるのがおすすめです。