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Gotoshi, 2026
アルトサックス、エレクトロニクス

場所:両国門天ホール 日本電子音楽協会特別演奏会にて
演奏:Joan Martí-Frasquier(アルトサックス)、Joan Bagés i Rubí(エレクトロニクス)

《如》は、アルトサックスと電子音響のための作品である。この作品では、アルトサックスによって演奏された音がその場で録音され、電子音響の素材として再び演奏者のもとに返される。即興で演奏されたパターンはグラニュラーシンセシスによって断片へと分解され、スピーカーから再生される。
作品の前半では、奏者が音を生み出し、電子音響を導く立場にある。しかし、自らが演奏した音が録音され、蓄積されるにつれて、その関係は徐々に変化していく。やがて、スピーカーから現れる過去の自分の音に対して、演奏者自身が反応する側へと回っていく。
ここで扱われているのは、生楽器に電子音響を付加することだけではない。舞台上に身体を持って存在する演奏者の音と、スピーカーから現れる音との関係そのものが作品の素材となっている。
演奏者は自ら生み出した音に導かれ、ときに翻弄されながら演奏を続ける。同時に聴き手にとっても、いま鳴っている音がスピーカーから発せられたものなのか、奏者自身が発したものなのか、その境界は次第に曖昧になっていく。こうした主従関係と音の出所が曖昧に移り変わっていく様子を、アルトサックスとスピーカーの間に描くことを試みた。

初演時のMaxパッチはこちらからダウンロードできます。また、音を引き伸ばすシステムはこちらから試すことができます。

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