コラム

「きよしこの夜」の編曲をしました

クリスマスが近づき、少しずつ財布の紐が緩くなる時期になりました。

僕は最近、ポイントが余っていたのでMODOBASSというベース音源を購入してしまいました。これも企業の策ですね、そのうちレビューしようと思います。

さて今回は、週末参加するオーケストラのクリスマスコンサートで披露するための編曲をしていました。時期が時期なので「きよしこの夜」の編曲です。

多くの作曲家が編曲している曲ですが、その中でも創意溢れるアルフレッド・シュニトケの編曲はご存知でしょうか。

壊れたオルゴールのような怪しい曲調になっていますが、クリスマスコンサートの時にヴァイオリニストのギドン・クレーメルにプレゼントした曲のようです。

今回は子どもたちが見にくるコンサートなので、創意工夫はコラしたいところですが、もう少し聞きやすい編曲をしたいと思います。

編曲

今回は2人の前衛作曲家の曲を参考にして編曲を進めました。

アントン・ヴェーベルン

ヴェーベルンは新ウィーン楽派の作曲家で、シェーンベルクに師事していました。たったの31曲しか出版されておらず短い曲ばかりですが、1音1音が洗練されている印象を受けます。

今回参考にしたのは、《ピアノのための変奏曲 op.27》です。12音技法で作られており、左手と右手が交差する曲です。

こちらはバッハのリチェルカーレの編曲ですが、単一の楽器で演奏するメロディーをオーケストラの各楽器に割り振っています。

アルヴォ・ペルト

エストニアの作曲家であるペルトは、とても少ない素材で独特な曲を作る作曲家です。

ティンティナブリ様式を用いた「アリーナのために」は、とても静かな、それでいて独特な雰囲気のある曲です。

編曲

今回編曲した楽譜はこちらです。ヴァイオリンとチェロで演奏できるように2段で書いていますが、そのままピアノでも弾くことができるようになっています。

きよしこの夜

元のテーマの12小節を1まとまりとした変奏曲になっています。最初の部分は普通の編曲なので、今回は工夫したヴァリエーション2だけを紹介します。

ヴァリエーション2

一見複雑な譜面になっていますが、演奏を聞くと聞こえてくるのはきよしこの夜のメロディーです。

元のメロディーを1音1音にばらして、メロディーが聞こえにくくならないような伴奏をつけています。下の画像で黄色の印がついているところが元のメロディーになっています。

手直ししたPDFはこちらからダウンロードできるので、演奏してみてください。

リクエストを募集します

「こんな内容を扱ってほしい!」というリクエストがありましたら、こちらのフォームから入力していただけたら、ふとした時にまとめるかもしれません。