ライブでのキーボードの弾き方を提案します!(参考曲:GOODWARP「夜市」)
キーボーディストの皆さん、バンドでの演奏は楽しめていますか?
軽音サークルに入ってみたら「ピアノ弾けるの? じゃあよろしくね!」と頼まれて、そのまま何となく弾いているという方も少なくないのではないでしょうか。
私自身、大学や学外でのバンドに混ざって何曲もキーボードを演奏してきました(余談ですが何故かキーボードのことを「キーボ」って言うんですよね)。
楽譜がない曲も多く、音源を聴いて耳コピしては弾き方を考えたり、他のパートから音が浮かないようにバランスを調整したりと、試行錯誤の毎日でした。
こういったことをまとめている本やサイトはほとんどなく、当時はとても苦労した記憶があります。
そこで今回は、ライブで聴き映えする効果的なキーボードの弾き方を提案したいと思います。
日頃からお世話になっているGOODWARPさんのアルバム『Somewhere In Between』より「夜市」を参考に、ピアノパートを曲の構成に沿って解説していきます。
まだ聴いたことがないという方は、ぜひ一度通して聴いてみてください。
※コードはすべて聞き取れている前提で進めます。
イントロ1(0:00~)
重厚なイントロから始まります。せっかくなので、この重さを活かして弾きたいですね。
まず、コードを軽く弾くのではなく腕から弾きます。背筋を伸ばしたり、腰を浮かせたりして、鍵盤のストローク幅を大きく取れると校歌的です。
コード自体は1拍目で切り替わるので、1拍目だけ演奏しても十分な存在感があると思います。
もしもう少し主張するなら、3拍目のドラムのリズムに沿って左手を補強しても良いでしょう。余計に音を増やさずにキーボードの存在感をしっかり出すことができます。
ギターリフを一緒に弾くのも一つの方法ですが、必要以上に主張している感じが出る可能性があるので、気をつけて採用するのがいいでしょう。
イントロ2(0:13~)
この曲にはもう一つイントロがあります。キーボードパートがやや聞き取りづらいですが、これはいいミックスの証拠です。
各種ツールを使ってもいいと思いますが、2番のAメロに同じコード進行・動きの部分があるので、そちらを参考にして聞き取りましょう。
音源を聴くと2,4拍目で静かに和音が鳴っているので、落ち着いて演奏します。イントロ1が重い印象だったのに対し、軽やかに弾くことでコントラストが生まれます。
ここでペダルを踏みっぱなしにすると軽やかな印象が失われてしまうので、ペダルを踏まずに演奏するのがおすすめです。
セクション最後のキメの部分はやや強調して、クレッシェンド気味に演奏してもいいでしょう。
Aメロ(0:25~)
ここは音源のパターンを聴き取って、その通りに弾くのがベストです。
難しいコードでも動きでもないため、油断してミスタッチをする可能性があります。正しい音を確実に弾きましょう。
このセクションが終わったらイントロ2とAメロが繰り返されますが、基本的に既に書いたことを意識すれば問題ありません。
Bメロ(1:00~)
ここまでコードは拍の頭で変わっていましたが、Bメロからは4拍目の裏に食い込んでいるコードもあるので要注意です。
コードを押さえて演奏するだけでも一応成立しますが、この後の盛り上がりを見据えて少し動きを加えるのも効果的です。
例えば、ギターのコードストロークのようにリズム感を持たせてみるのはどうでしょうか。パラディドル奏法のようでもありますが、もう少しそれぞれの音量に差を持たせるイメージです。
そうすると次のコードまでの変な間が気にならなくなったり、リズムがあるので他のパートから浮きにくくなったりします。
キーボードが推進力を持ってコードを演奏できると、サビへの期待感が一層高まるはずです。
サビ(1:12~)
ここからは曲全体が大きな盛り上がりを見せます。キーボードもそれに沿って盛り上げを演出したいところです。
まずはBメロでも提案したコードストロークのような弾き方をして音数を増やします。
この時、1オクターブ上げて演奏して、音高的な盛り上がりを演出するのもいいですね。
また、特徴的なメロディーや最高音が現れる部分があるので、そういったところのメロディーをキーボードでなぞって強調してもいいかもしれません。
グリッサンドを組み込むのも一つの手でしょう。ピアノでのグリッサンドは指先で行うように言われますが、バンドで演奏するときは手のひら全体を使ってグリッサンドをしても構いません。
その他のコツ
アクセントを揃える
同じコードを弾いていてもアクセントが揃っているかで大きく印象が変わりますし、逆にズレてしまうと上手くノリ続けることができなくなります。
イントロやサビの前のキメなど、揃えるべき箇所はしっかり揃えましょう。
左手の低音はベースやキックとリズムを揃えると悪目立ちしにくくなります。
余計な音を押さえすぎない
ピアノ経験者だと左手で分厚い和音を弾いてしまうことがありますが、バンドで演奏するときは中低音域が飽和してしまって必要以上に重く聞こえてしまいます。
基本的にベースが低音域を担っていますし、ギターもほとんどの弦がヘ音記号の音域になるので、キーボードでは必要以上に低音を鳴らさない方がいいです。
高音域でメロディを弾くときは、中音域も意識する
右手でメロディやオブリガートを弾き始めて中音域がごっそり抜けてしまう演奏をよく耳にします。
そうするとメロディーが浮いて聞こえることが多いので、中音域で柔らかくコードを補いましょう。
他のパートが目立つ場面では邪魔をしない
弾けばいいという訳ではなく、時には間引く勇気も大切です。
例えばギターソロでは中高音域を開けた方がいいですし、ベースソロでは中低音域を開けた方がいいです。
音量を抑えたり、パターンの音数を減らすことも効果的だと思います。
まとめ
ライブでのキーボードでの演奏は、単に音を鳴らせばいいわけではありません。
時に目立って、時に引いて、全てのパートがバランスよく聞こえることが大事です。
上に挙げた「夜市」を実際に弾いてみた動画を撮りましたので、参考にしてもらえたらと思います。
