上の動画はアナログシンセサイザーのメーカーであるMoogが販売していたSystem55というシンセサイザーです。約50年前の1973年にオリジナルが販売されており、55台限定で2015年に復刻されましたが価格は$35,000(当時で約414万円)だったので購入できませんでした。
このSystem55は、かつて冨田勲さんが創作に使用していたMoog III-P(インタビュー記事)と同じような中身が詰まっています(同じかどうか分からないのでご存じの方教えてください)。冨田勲さんのMoogを使った作品は、インタビュー記事でも紹介されているこの編曲が最も有名でしょう。
今ではパソコン1台でこういう音源を作ることはできますが、アナログの音や当時の熱気には敵いません。パソコンで作ると綺麗すぎる音になってしまうのですが、とは言え、これをもし実機で再現しようとなったら今でも500万以上かかるはずです。
しかし、このSystem55を安価に作り直しているメーカーがあります。
見た目はサイズダウンしているもののほぼ同じ、音も正直オリジナルとの違いを聞き比べることは困難です。3種類の製品がありますが、サムネイルの右側にある大きいものがSystem55を真似た商品です。
こういうシンセサイザーはいっぺんに全てを買うこともできますし、モジュールと呼ばれる小さな部品(縦の銀色の線で区切られている)のみを購入していくこともできます。音を鳴らすための921(下の動画内の左下のやつ)だけで15,000円になるので、System55を作ろうとすると安価とは言え40~50万くらいかかるはずです。
流石にそこまで余裕があるわけではないので、当面は左上のSystem15を揃えることを目標にしようと思っています。モジュールは半分くらいしかありませんが、十分曲作りには生かすことができます。
もし実機では無理だという方はModel 15というMoogが出しているアプリもあるので試してみてください。
今のところ我が家のモジュラーはこんな感じです。まだ7つしかありませんが、少しずつ集めてちゃんと使えるようにしたいですね。
やっぱ何とかなりましたすいません https://t.co/WczXaQAjEv pic.twitter.com/KGD1QPzPpO
— (作曲家)よしたく(先生) (@yoshitaku_p) July 18, 2022
BEHRINGER SYSTEM 15の中身(詳細はこちら)
- 914 FIXED FILTER BANK
- 923 FILTERS
- 904B VC HIGH PASS FILTER
- 904A VC LOW PASS FILTER
- 902 VCA
- 902 VCA
- 911 ENVELOPE GENERATOR
- 911 ENVELOPE GENERATOR
- 921A OSCILLATOR DRIVER
- 921B OSCILLATOR
- 921B OSCILLATOR
- 921 VCO
- CP3A-M MIXER
- CP35 ATTENUATORS
- 961 INTERFACE
- CM1A
追記:
この間CM1Aを購入したんですが、これ1つあればmidi端子があるキーボードとかUSBでパソコンからモジュラーシンセを制御できてとても便利でした。
ようやっと鍵盤から線だらけのモジュラーシンセを制御できるようになった! 最高! pic.twitter.com/nk3FpIBCmp
— (作曲家)よしたく(先生) (@yoshitaku_p) July 31, 2022