コラム

創作哲学「シ♮」への固執

私がやりたいことを突き詰めた曲をまとめた“Spectra+”というアルバムがあります(¥1,400ですがメルカリとかで匿名発送できます)。

このアルバムには9曲入っているんですが、シ♮の音が保続音として含まれているものが多く、保続音がない曲もシ♮の音が含まれるような調や音組織を選んで作っています。

よく「アンビエントな感じだね〜」と言われることが多いのですが、それ以上にシ♮の音に対する熱い思いを持って制作を進めていることが多いです。

下の動画はCDにも収録していて、大学院入試で提出したVanishing point(消失点)という曲です。消失点というのは美術の用語です。最初から最後まで繰り返し鳴るシ♮の音を、消失点に向かう線に見立て、他の音もまた消失点に集約する様子を音で表現しています。

ところで僕は絶対音感と、音に色が見える共感覚と呼ばれる感覚を持っています。シ♮以外の色はかなりビビッドな色で、薄いグレーのような、もしくは薄い水色のような微妙な色をしているように感じます。

そういう視覚的なイメージや形のイメージなどを作品に込めることもあるのですが、この辺りはとても個人的な感覚で納得できるものではないと思うので、機会があればお話しします。

おまけ

私の作曲の先生もシ♮の音を繰り返す曲を作っていました。もしかしたら、上の曲もこれに影響されていたのかもしれません。