「お昼の放送でいつも流れている曲が低く聞こえるな〜、体調悪いのかな〜」と思っていたら、本当に低いことが判明しました。
絶対音感があるといついかなる時でも音の高さを判別することができますが、今回はそんな音感を役立たずにしてしまう薬の話です。
絶対音感について
私は物心ついた時からピアノを習っており、知らないうちに音感のトレーニングをされていました。
トレーニングと言っても、先生が弾いた鍵盤の音を当てるのを繰り返していただけですが、そのお陰か耳コピなどは特に苦労することなくできるようになりました。
例えばこの動画は「15分でパプリカを弾けるようにする」という動画です(15分かかっているのは単に私の記憶力が弱いからです)。
この動画でやっているように、音を聞き取ってピアノで弾くのはほとんど時間をかけずにできるようになりました。
フラベリック錠を飲んでみて
かなり前のことですが、風邪をひいて病院に行くことがありました。普段通りの診察を終えて、風邪薬として出されたのがフラベリック錠です。
咳止めの薬なんですが、その副作用として音が半音下がって聞こえるようになるみたいで、ネットには「音楽やってる人は飲んではダメ」「いつもの感覚とずれて聞こえるので気持ち悪くなる」と書かれていました。
実際に副作用モニター情報というちゃんとしたページにも書かれていますし、ヴァイオリニストの高島ちさ子さんもツイートしています。
薬剤師さんに「この咳止めは半音下がって聴こえる副作用が稀に出ます」と言われ、昨日は演奏する事があって飲まなかったけど、今日は朝から飲んだら、まず、インターホンが半音下がり「壊れた!」と騒ぎ、I phone の着信音が全部半音下がってて、面白すぎる。凄い!そして咳も止まった
— 高嶋ちさ子official (@chisako824) January 31, 2018
私はそれを期待して飲んだのですが、30分待っても1時間待っても音の高さは変わりませんでした。
服用する量が少なかったのか、単にその副作用が効かなかったのか分かりませんでしたが、身を持って体験することができなかったので残念でした。
もし体験談があればコメントなどで教えてもらえると嬉しいです。
体調と音感
絶対音感があっても寝起きとか重い風邪の時は若干音が低く聞こえます。日曜の朝、布団でSNSを見ている中で聴く曲は音が低く感じることもあります。
小学校で勤務している時、朝から体調が悪い日があったのですが、そんな時に冒頭に書いたお昼の放送を聞きました。
小学校のお昼の放送といえば、生徒から募集した好きな曲を流すコーナーがあると思います。ただ頻繁に募集することはないので、ある程度の期間は同じ曲が流れます。
知らない曲もいくつかありますが、何度か聞いている少しずつ覚えてくるものです。ただ、その日は明らかに音が低く聞こえました。
体調が悪いとはいえ、半音近く低かったのでそんなはずはないと思っていたのですが、後で放送設備の方で音が下がっていたということが判明しました。
小学校に入っている音響機器の中には、再生している音源のピッチを自由に変えられるツマミが付いているものがあるのですが、子どもが間違って触ってしまったのか、気づかないうちに音が下がっていたようでした。
重い風邪でなくてよかったなと、その時は耳を通して思いました。
バロック音楽で擬似体験
今のクラシック音楽でのチューニングはA=442Hzで、ポピュラー音楽はA=440Hzですが、17世紀〜18世紀中頃はA=415Hzでチューニングをしていました。
今のチューニングと比べると半音くらい違うので、もし副作用がうまく効いたらこのぐらい違うんだろうと思います。
下の2つの動画はどちらもヴィヴァルディの「春」ですが、片方は現代のチューニング、もう片方はかつてのチューニングになっています。
A=442Hzでの演奏
A=415Hzでの演奏
余談ですが、私は中学生の時にA=415Hzの演奏を聞いて「クラシックでもキーを変えて演奏することがあるんだ」と思っていました。キーを変えるのは歌曲くらいで、それ以外では変えることはありません。
「こんな内容を扱ってほしい!」というリクエストがありましたら、こちらのフォームから入力していただけたら、ふとした時にまとめるかもしれません。