クラシックの、特にオーケストラの演奏会を見てみると、ほぼ全ての演奏家が楽譜を見て楽器を弾いています。次の映像は世界最高峰のオーケストラ、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏です。
そしてこちらは日本が誇る世界的指揮者、小澤征爾の指揮です。
やっぱり譜面台があって、楽譜が乗っていますね。演奏会までには練習をしているはずなのにどうして楽譜を見るのでしょうか?
楽譜は脳の負担を減らす
合奏の中では色々なことが起こります。それが本番の演奏会となればなおさらです。そんな時のために注意力を別な部分に向けておきたいんです。
もし楽譜がなかったら「次はどんな部分になるんだっけ」「この部分の強弱記号はなんだっけ」といちいち思い出さなければなりません。楽器を演奏しながら別なことを考えるのはとても負担がかかるんです。
他にも、練習の時に指揮者から言われたことや周りの演奏家と相談したことなどをメモすることもありますから、それらの内容もすぐに思い出せるように楽譜を置いています。
これはいつだったか、ベートーベンの第九を演奏した時に使ったパート譜です。手書きで色々な記号が書かれていますね。
例えば、この楽譜の一番下の段にある4分休符にうっすら丸がついていますが、これは「前の部分と違って1拍後ろにずれているから気をつけよう」という意味で書いています。
(ちなみに楽譜に書き込みをする時には2Bかそれより濃い鉛筆で書くように言われますので、覚えておいてください。)
もちろん場合によっては楽譜を見ないこともあって、ピアノ曲の場合は自分で全部のパートを弾けるので見ないこともあります。
もし見る時には自分ではめくれないので譜めくり専門の人が横に座っています。通称譜めくりストです。
声楽の人やソリストは基本的に読まずにやっていることが多い印象ですね。下の映像はメンデルスゾーンのヴァイオリンコンチェルト、通称メンコンです。
2024年10月現在、過去ブログから文章を引っ越しさせて当ページで読めるようにしています。ただ、うまく引っ越しができていなかったり、古い文章は誤字脱字や分かりにくいところも少なくありません。何かお気づきのことがあればコメントかpiyotaku3@gmail.comまでご連絡をいただけたら助かります。